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Vol.19 本業で感じた矛盾をネタに週末起業!

2008年3月26日

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  • 大手アパレルメーカーでの勤務経験がある久野梨沙さんは、本業で感じた矛盾を週末起業のネタとして活用した週末起業家の1人。自ら作り上げた知名度戦略も功を奏して、一気に売上を伸ばしました!その成功の秘訣をお伺いしました。

●パーソナルスタイリストとして開業したきっかけを教えてください 

大手のアパレルメーカーに勤務していたときに、新規ブランドの立ち上げの仕事に従事していました。メーカーがブランドを立ち上げるときは、ターゲット層を絞り込み、モデルとなるターゲットに対して訴求効果のあるブランドを立ち上げるという流れとなります。

きちんと購入してくれるお客様のことを想定してブランドを立ち上げているのですが、どうしてもまず、「ブランドありき」で「お客様はそのブランドに合わせて服を選ぶ」という構図になりがちです。

その結果、服を選ぶ基準が流行のファッション雑誌に偏りがちになってしまいます。しかし、パーソナリティから判断すれば、自分に合っていない服を選んでいる場合もあるのです。

自分の魅力を最大限に出してくれる服を選び、もっとおしゃれを楽しんでもらいたいと思い、そのための本当の情報を提供したいと常々思っていました。もともと将来はアパレル関係で独立したいと思っていたのですが、実際にお店を構えると在庫リスクも抱えなくてはならず、現在の私にはムリだと半ばあきらめていました。

そこで出会ったのが藤井孝一先生の『週末起業』でした。著書を読んで、情報起業という形で「服の選び方」をサービスとして提供するのなら、私でもできそうだなと思ったのです。

●外見力という言葉が流行っていて、情報の内容としては非常にタイムリーでしたね

そうだと思います。実際に開業してみて気がついたのですが、自分のパーソナリティに合わない服を選ぶ人は、大きく分けて次の2通りに分かれることがわかりました。ひとつは、流行に左右されるタイプ。ファッション誌に掲載されている服を購入してしまう人たちですね。

非常に誠実なイメージを醸し出す人なのに、チョイワルおやじの服を購入してしまうのです。そうなるとパーソナリティと自分が着ている服が合わなくなくなり、その人の魅力が半減してしまいます。

もうひとつは、自分が好きな色に固執するタイプです。東京都都知事の石原慎太郎さんは、スタイリストが入る前は、好きな色に固執するタイプだったそうです。黒やモノトーン系の色が大好きで、持っている服は同系色ばかり。

いくら好きだといっても、同系色ばかりでは、その人のいいところを引き出すことはできません。その人に合ったスタイリングは、時と場合によります。どんな場所で、どんな人に会うのか? それだけで装いはガラッと変わってしまうものなのです。

●開業しようと思ってからまず、何をはじめたのですか?

自分の顧客のターゲットの絞り込みとサービス内容の選定です。メーカー勤務時代は、ブランドを立ち上げたときに、ターゲットの絞込みを行って、商品を本当に必要としている人たちを想定した商品づくりを行っていました。それを自分の週末起業にも応用しようと思ったのです。

実際にスタイリングコンサルタントのサービスを受けて、価格帯やサービス内容を調べて他社分析をしたり、具体的に自分のサービスを利用したいと考える人はどんな人なのか人物像を想定するターゲッティングを行いました。

実際に他社分析をしてみると、コンサルタントとしてスタイリストになっている人の多くは、デザイナー出身の人が約8割。残りの2割は、元販売員、マーチャンダイザーでした。

デザイナー出身のスタイリストは、最終的に自分のデザインした洋服を購入してもらいたいというコンサルタントを展開しておりましたので、私はそういう考え方は止めて、より皆が求めるようなスタイリストを目指しました。

ターゲッティングには、キーワードアドバイスツールを活用しました。そこでヒット件数が高いキーワードが「もてたい」というものだったのです。そこで、私は「もてたい」と思っている人をメインターゲットとして、スタイリングの技術を提供しようと考えたのです。

具体的には、好感度をアップさせて、出会いやビジネスを引き寄せる「もてるためのスタイリング」です。大学時代に専攻していた心理学の理論を応用して、内面から魅力を引き出す独自のスタイリング方法を編み出しました。ターゲット層の絞り込みと商品開発の次に行ったのが、ホームページとブログを連動させるシステムづくりです。

●どんなシステムなんですか?

プロのスタイリストとして「とりあえず露出できれば何でもよい」という考えは止めて、戦略的に自分をアピールすることを考えたのです。といっても、別に難しいことをやったのではなく、ホームページとブログでそれぞれ自分をアピールする対象を変えるようにしたのです。

ホームページは個人のお客様が親しんでいただけるようなつくり。実際にスタイリングを申し込む個人のお客様に対して、サービス内容や料金などをわかりやすく構成するようにしました。

ブログのほうは、マスコミ(法人)をターゲットとしたつくりです。自分の魅力を引き出すスーツの着こなし方を書き連ねた「ビジネスでもてる! スーツの着こなし・選び方」、アイテム+着こなし術を書いた「30代からのおしゃれデビュー」とブランディングについて述べた「パーソナルスタイリストのモテ人口倍増計画」の3つのブログを運営しています。ブログではマスコミの方が自分を取り上げてくれるような話題を提供し続けていました。

また、ホームページとブログの両方に、キーワードアドバイスツールで検索のヒットが多かった「もてる」というキーワードはテキストのなかに必ずいれるようにしていました。おかげで、メインターゲット層が集客できるとともに、マスコミの注目度も上がっていきました。

なかでも一番注目度が高かったのが、「ビジネスでもてる!スーツの着こなし・選び方」です。ブログから企業のスタイリング講座の講師のお誘いをいただくこともありました。

●週末起業にかけた時間はどのくらいですか?

週末使って約4時間程度のパーソナルスタイリングを行っていました。パーソナルスタイリングとは、パーソナリティを分析するカウンセリングと洋服の買物に同行し、その場でスタイリングが一緒になっているコースです。

毎月4〜5人ぐらいのスタイリングを担当していました。休日はほとんどそのスタイリングの仕事にあてていました。お客様は開業当初は、7:3で男性の方が多かったのですが、開業後、半年で男女比率は1:1となりました。

●パーソナルスタイリングの売上はどのくらいになりましたか?

当時の月の売上は10〜15万程度です。スタイリングのお仕事のほかに、恋愛サイトでのコラム執筆も担当しておりました。その後は、ビジネスを拡大して個人のカウンセリングだけではなく、法人向けの講師、教育事業も展開しています。
 

●週末起業家に対して何かアドバイスをいただけますか?

私は分析が大好きで、自分のホームページやブログを作った時にも、常に「仮説」と「検証」を繰り返しました。「こういう風にデザインテイストを変えたら、きっとこんなお客がアクセスしてくれるに違いない」「うちのメインターゲットは、30代だからこういうネタが受けるに違いない」など、何かを行うときは仮説を必ず立てています。

そうすることによって自分のビジネスのどの部分がいけないのか、どうやって改善すればいいのかが分かるからです。自分のビジネスに行き詰ったときには、ぜひ仮説と検証を繰り返して、問題を乗り越えることをオススメいたします。

出典/週末起業フォーラム「週末起業通信−週末起業家登場」

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