第85回 「成功」の基準を明確にし、「戦略」を構築せよ
2008年5月9日
日々、週末起業ネタ探しに勤しむ、◆ネタ泉湧夫隊長と◇二足ハジメ隊員「起業ネタ探検隊」の冒険記です。
(前号までのあらすじ)
「起業ネタがない」という悩みの大部分は、たとえネタを思いついていたとしても、それで成功できる自信がない、というケースだとネタ泉隊長は説く。その根本原因は、ビジネスを進化させる構想力がないからだと、さらに隊長は続ける。
◆ネタ泉:つまりじゃな、思いついた一つのネタだけで、成功か失敗かを考えてしまうということじゃ。
◇ハジメ:はぁ・・。でも、それって当たり前でしょ?
◆ネタ泉:いやいや、はっきり言って、成功か失敗かを考えても、なかなか正解を見つけ出すのは難しい。やってみなければ、わからんからのう。
◇ハジメ:確かにそうですね。じゃぁ、どうすればよいのでしょうか? とりあえず、行動ですか?
◆ネタ泉:そのとおりじゃよ。しかし、あまりにもそれでは乱暴な気もするのう。だから、もう少し考えてみることじゃ。
◇ハジメ:隊長、考えてもわからないって、さっき言ったばかりじゃないですか!
◆ネタ泉:一つのネタで成功・失敗を考えるのではないのじゃよ。そのネタを起点に、他にどのようなビジネスを展開できるかを考えるのじゃ よ。
◇ハジメ:それが「ビジネスを進化させる構想力」ということですね?
◆ネタ泉:うむ。一つのネタにすべてを賭けるとなると、ビビってしまうかも知れんが、それがダメでも次がある、と考えれば、気は楽になるじゃろう?
◇ハジメ:なるほど。考えるって、そういうことだったのですね?
◆ネタ泉:将来はわからない。まぁ、考えてもわからんのじゃよ。しかしな、わからない将来だからこそ、考えるのじゃ。
◇ハジメ:何だか、わかったようなわからないような・・・。
◆ネタ泉:「考える」は「備える」と言い換えてもよいぞ。備えあれば、憂いなしじゃよ。
◇ハジメ:はい、それならわかります。一つのネタを起点に、いろいろと構想を広げていくことができれば、たとえ最初のネタがうまく行かなくても、何とかできそうな気がしてきますね。
◆ネタ泉:そうなのじゃよ。成功は、そうやってつかむものじゃ。
◇ハジメ:成功、ですか・・・。ところで隊長、さっきから成功とか失敗とか言っていますけど、週末起業の場合、どこまで行ったら成功なんでしょうかね?
◆ネタ泉:おぉ、鋭い質問じゃのう。まず、こう考えることじゃ。成功かどうかは、目的・目標を達成したかどうかで決まる。
◇ハジメ:なるほど。となると、週末起業の目的・目標は何かってことが大切なんですよね?
◆ネタ泉:そうじゃぞ。ハジメ隊員よ、お前が週末起業に取り組む目的・目標は何なのじゃ?
◇ハジメ:そりゃあもう、ゆくゆくは会社を辞めて独立することですよ!
◆ネタ泉:そうか。では、お前にとって成功とは何かのう?
◇ハジメ:それは・・・。ど、独立を果たすってことですよ!
◆ネタ泉:独立なら、すぐに出来るぞ。会社を辞めれば、即、独立じゃ。
◇ハジメ:いやだなぁ、隊長。そういうんじゃなくて、ちゃんと生活できるレベルの収入を、週末起業で得られるようになってから独立したいんですよ!
◆ネタ泉:ということは、「ちゃんと生活できるレベルの収入」を得られれば、成功ということになるのう。で、その収入というのは、いくらなのか?
◇ハジメ:え、え〜っと、う〜ん、いくらくらいだろう・・・。
◆ネタ泉:情けないのう・・。お前は、どうなれば成功なのかという基準もはっきりと理解しておらん。にも関わらず、成功したいだの、失敗したくないだのと言う・・。
◇ハジメ:いや、そうはおっしゃいますけど隊長、そういう人って多いんじゃないですか?
◆ネタ泉:みんなで渡れば怖くないということかのう? 発想が起業家的ではないのう。
◇ハジメ:・・・。
◆ネタ泉:黙ってしまいおったか。よいか、ハジメ隊員。週末起業のようなスモールビジネスだからこそ、戦略が重要なのじゃ。
◇ハジメ:戦略ですか・・・。ちょっとハードルが高いような気が・・。
◆ネタ泉:起業ネタを決めるということほど、重要な戦略的意思決定はないのじゃよ。よいか、ハジメ隊員。週末起業のビジネスは規模が小さい。規模が小さいからこそ、しっかりとした戦略が必要なのじゃ。特に、起業ネタを決めるということほど、重要な戦略的意思決定はないのじゃよ。
◇ハジメ:センリャクテキイシケッテイですか・・。何だか難しそうですね。そもそも隊長、戦略ってどういうことですか?
◆ネタ泉:ビジネスにおける戦略とはのう、要はどのようなビジネスを選択するか、ということじゃ。
◇ハジメ:ビジネスを選択すること? そんな単純なことが「戦略」なんですか?
◆ネタ泉:単純に見えるかのう? 結果としては単純かも知らんが、そのプロセスでは、いろいろなことを考えなければいかん。決して単純ではないぞ。
◇ハジメ:何を考えるのでしょう?
◆ネタ泉:ビジネスを選択するからには、選択の基準をどうするかが大切なのじゃよ。例えば、起業ネタを発想し、選択する基準は何じゃったか、覚えておるかのう?
◇ハジメ:まずは、「好きなこと」「できること」「時流に乗っていること」ですよね?
◆ネタ泉:そうじゃよ。これら3つを押さえておくことは、しっかりと週末起業を成功させていく上では基本じゃのう。「好きなこと」「できること」については、人それぞれ、みんな異なる。
◇ハジメ:自分に合ったネタを見つけなければならない、ということでしたよね?
◆ネタ泉:そうじゃ。万人向けのネタというものは、ないのじゃよ。
◇ハジメ:ネタを評価する基準としては、市場性・独自性・発展性・収益性・継続性・実行可能性の6つがありましたね?
◆ネタ泉:そうじゃ。よく覚えておったのう。それらの基準をすべて踏まえて考えていくということこそ、戦略を検討すること、そのものなのじゃよ。
◇ハジメ:なるほど。
◆ネタ泉:もし例えば、3年以内に独立することが目的なら、それが「戦略目標」ということになるのう。その目標と照らし合わせて、どの起業ネタを選ぶかが、戦略を決めるということなのじゃよ。
◇ハジメ:確かに、結果としては単純だけど、考えるプロセスは、決して単純ではないですね。はい、隊長、よくわかりました。もっと勉強します!
◆ネタ泉:よしよし。わしも応援しておるぞ!
(次号へ続く)

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プロフィール:ネタ泉湧夫隊長

お名前:ネタ泉湧夫隊長
1952年、東京葛飾区に生まれる。商家に生まれ、幼い頃から商いへの好奇心は旺盛。ひいては起業に関する調査に没頭し、2002年に長年の夢であった「起業家支援」のために『ネタ出し探検隊』を発足。現在も日夜、趣味と実益を兼ねて起業ネタ探しの旅を続け、全国津々浦々を奔走している。

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プロフィール:二足ハジメ隊員

お名前:二足ハジメ隊員
1974年生まれ。独身。2度の転職を経て、文具販売会社の中堅営業マンとして活躍しているが、最近『自分の生きていく意味』や『本当にやりたいこと』『社会に貢献できること』『趣味』『家族』などを考え始める。「週末起業」を知り、何かをしなければと考えていたところでネタ泉隊長と出会う。












