第78回 顧客開拓コストを回収し「コミュニティづくり」を念頭に起業ネタを考えよう!
2008年4月23日
日々、週末起業ネタ探しに勤しむ、◆ネタ泉湧夫隊長と◇二足ハジメ隊員「起業ネタ探検隊」の冒険記です。
(前号までのあらすじ)
「成長マトリクス」の使い方について考えてきた探検隊、商品の売り先になる新しいお客さんをみつけることと、既存のお客さんに新しい商品を売ることとでは、経済合理性から考えても、既存のお客さんに新しい商品を売ることの方がよい、とネタ泉隊長は説く。
◆ネタ泉:経済合理性という言葉は、少し難しかったかのう。要するに、新しい客をつかまえるには、非常にコストがかかるということなのじゃよ。
◇ハジメ:そうでしょうか?
◆ネタ泉:そうじゃよ。そもそも新しい客というのは、どこにいるかがわからない相手じゃよ。だから、ムダな部分があるとはわかっていても、広告宣伝や営業活動にカネを注ぎ込まなくてはならん。
◇ハジメ:そう言えば、僕は独身で子供がいないのに、学習塾のチラシがポストに入っていたりします。ムダな広告ですね。
◆ネタ泉:既存の客に売る場合は、いくら何でもそういうムダな広告の仕方はせんじゃろう。
◇ハジメ:ムダな広告や営業活動をたくさんして、そしてようやく一人の新しいお客さんがみつかる、というわけですね。
◆ネタ泉:そのとおりじゃよ。
◇ハジメ:それじゃぁ、お客さんの新規開拓はしなくて良いということでしょうか?
◆ネタ泉:いやいや、そういうわけではない。どの客も、最初は新しい客じゃからな。新規開拓をしなければ、先細りになってしまう。
◇ハジメ:やっぱりそうですよね。で、隊長、経済合理性の話はどうなったんでしたっけ?
◆ネタ泉:うむ。新しい客をつかまえるには、コストがかかるという話をしておったところじゃったの。コストがかかったら、それを回収しなければならん。じゃろ?
◇ハジメ:はい、それはそうです。
◆ネタ泉:場合によっては、新しい客をみつけて商品を売った利益よりも、たくさんのコストがかかっているかも知れん。
◇ハジメ:それじゃぁ、赤字じゃないですか?!
◆ネタ泉:そうなのじゃよ。となれば、同じ客に、今度はコストをかけずに別の商品を売り、その赤字を埋め、さらには利益を稼いでいくことが必要になるじゃろう?
◇ハジメ:なるほど。新規開拓でどんどんお客さんをつかまえても、実は赤字が増えている、なんてこともあり得るわけですね?
◆ネタ泉:やっと気づきおったか。
◇ハジメ:はい! 既存のお客さんに別の新しい商品を売ることの大切さ、よくわかりました!
◆ネタ泉:おっと、まだ納得するのは早いぞ。既存客に新しい商品を売ることが、新規顧客を開拓するよりも容易だということの説明が、まだ不十分じゃ。
◇ハジメ:ムダな広告を打たなくていい、ってことではないんですか?
◆ネタ泉:それもあるが、他にも重要な理由がある。既存客に新しい商品を売ることを考える必要がある理由は、顧客開拓のコストが高くつくからだけではない。既存客に売る方が売りやすいからじゃよ。
◇ハジメ:えぇ、確かに、既に顧客リストを手に入れていますからね。
◆ネタ泉:それは前回、既に説明した話じゃな。それ以外の理由として、客の間に一定の信頼関係が出来ている、ということもある。
◇ハジメ:隊長、それは前々回、聞きました。
◆ネタ泉:おぉ、そうじゃったな。では、もう一つの理由を言おう。それはじゃな、コミュニティ形成につなげていくことができるからじゃ。
◇ハジメ:コミュニティですか?
◆ネタ泉:正確には、コミュニティを形成することが、リピート購買してくれる客を確保することにつながる、と言った方がよいかも知れん。
◇ハジメ:コミュニティというと、商品を買ったお客さんの集まり、ということですよね?
◆ネタ泉:うむ。客同士が互いに情報交換し、それがクチコミ効果を生む。それでますますビジネスが繁盛する、という仕組みじゃ。
◇ハジメ:「あれ買ってみたら、結構、良かったよ!」といった感じですね。
◆ネタ泉:あるいは、「どれを買ったら良さそう?」といった質問もあったりするじゃろう。また、「これの使い方はどうするの?」といったものもある。
◇ハジメ:お客さん同士で、互いに質問して答え合ってくれれば、カスタマーサポートも楽ですよね。
◆ネタ泉:その通りじゃ。そして、そのような客のロイヤリティ(商品や売り手に対する忠誠心)は、かなり高い。大切にしたい存在じゃな。
◇ハジメ:クチコミしてくれるってことは、タダで営業してもらうようなものですね!
◆ネタ泉:そうなってもらうためにも、既存客が気に入るような新しい商品を出していくことが大切になる。ここから買えば安心だ、と思ってもらうことじゃな。
◇ハジメ:なるほど。コミュニティづくりまで出来れば、ビジネスとしては安泰になりますね。
◆ネタ泉:まぁ、絶対に安泰だとまでは言わんが、堅い基盤になるということは間違いないのう。
◇ハジメ:で、隊長、そうなると、発展性のある起業ネタを考えるとすれば、そのようなコミュニティづくりまでを考えておくことが大切だということですよね?
◆ネタ泉:そうじゃのう。あるいは、まずはコミュニティを作ることを考え、それからじっくりとネタを検討してもよいのう。
◇ハジメ:なるほど!
◆ネタ泉:ネタの発展性を見極める観点については、もう一つだけ、お前に伝えておきたいことがある。それはじゃな・・・
(次号へ続く)

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プロフィール:ネタ泉湧夫隊長

お名前:ネタ泉湧夫隊長
1952年、東京葛飾区に生まれる。商家に生まれ、幼い頃から商いへの好奇心は旺盛。ひいては起業に関する調査に没頭し、2002年に長年の夢であった「起業家支援」のために『ネタ出し探検隊』を発足。現在も日夜、趣味と実益を兼ねて起業ネタ探しの旅を続け、全国津々浦々を奔走している。

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プロフィール:二足ハジメ隊員

お名前:二足ハジメ隊員
1974年生まれ。独身。2度の転職を経て、文具販売会社の中堅営業マンとして活躍しているが、最近『自分の生きていく意味』や『本当にやりたいこと』『社会に貢献できること』『趣味』『家族』などを考え始める。「週末起業」を知り、何かをしなければと考えていたところでネタ泉隊長と出会う。












