第12回 インターネットで物を売る際に、最低限知っておくべきこと。
2008年2月1日
「会社を辞めず」「お金をかけず」に、「起業」する!その、ノウハウをお伝えします。
1.インターネットで売るしくみ大研究【販売に対する許認可】
週末起業は、小資本しかも日中会社で働いています。そのため商品は、形があるかどうかにかかわらず、インターネット上で売るのが普通です。そのためにはホームページを作ることに始まって、知っておくべきことがたくさんあります。
ホームページの作り方に関しては、他のコラムをご覧ください。ここでは、インターネットで物を売る際に、最低限知っておくべきことのうち、ホームページの作り方以外のテーマについてご紹介します。
(1)売るものの許認可などを確認し手続きを済ませる
週末起業家から「インターネットでものを売りたいのですが、何か許可が必要ですか?」という質問をよくいただきます。結論から言えば、インターネットで物を売ることに特に資格や許可は必要ありません。ただし、販売する商品によって、監督官庁の許認可や届け出が必要なものがあります。
そのため取扱商品・サービスの内容に応じて、法律の規制があるかどうかを調べる必要があります。リアルのお店で規制対象のものは、同じように規制の対象になります。また古物営業法上のインターネットオークション規制など、インターネットならではの規制がある場合もあります。違反すれば立派な犯罪です。
具体的には、次のようなものを販売する場合には、許可や登録が必要です。
【中古品】(古本含む)・・・・・警察署(許可)
【食品】・・・・・・・・・・・・・・・・・保健所(許可)
【お米や穀物】・・・・・・・・・・・市区町村(登録)
【生き物】・・・・・・・・・・・・・・・保健所(許可)
【お酒】・・・・・・・・・・・・・・・・・税務署(免許)
【職業の斡旋】・・・・・・・・・・・公共職業安定所(許可)
【旅行代理店】・・・・・・・・・・・運輸局(登録)
【薬】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・都道府県薬務課(許可)
【中古品】
特にお問い合わせが多いのが、中古品を売買するケースです。この場合「古物商許可証」が必要です。販売を目的として仕入れたり、委託販売したりする場合に必要になります。古本や古着、中古のCD、DVDなども当然対象になります。
ただし、自分が使用したもの、または使用するために購入したものを販売するだけなら特別な許可はいりません。フリーマーケットやネットオークション、バザーなどで許可がいらないのはそのためです。
人から仕入れたものを売る場合、たとえそれが友人や知人から仕入れたものであっても許可証が必要です。また、自分でオークションサイトを主催、運営する場合にも必要です。申請または詳細に関するお問い合わせは最寄りの警察署にします。
【食品】
食品を売りたい人も多いようです。ただし人の健康にかかわるだけに、許可や登録が必要な場合が多くあります。例えば、魚介類や肉などの生もの、手焼きのケーキや漬け物などの製造・加工して販売する場合、食品衛生法等により必ず保険所で確認する必要があります。
野菜などは届出不要ですが、自宅に在庫をおいて販売する場合には、やはり保健所の届け出が必要です。また、米穀類の販売については、食糧法などにより保健所などへの届け出となります。
さらに健康食品を売りたい、代理店をやりたいという方も多いのですが、これは特に許認可はいりません。もともと健康食品という言葉は、よく聞くものの法的には特に規定はないのです。そのため商品が食品か医薬品かを調べ、食品なら食品衛生法、医薬品なら薬事法に従います。
ただし生活習慣病回避を目的とした「特定保健用食品」や、一定の条件を満たした栄養食品を「栄養機能食品」は個別に定めがありますので注意が必要です。また、輸入品の場合、成分の中に薬事法に抵触する物が含まれている可能性があります。
そのため各都道府県の薬務課に相談されることをお勧めします。なお、日本で未承認の医薬品は、薬事法の対象外ですが、薬害などが発生しても国内に十分な備えや補償がないことから、個人輸入などで販売することは慎むべきでしょう。
【生き物】
少し変ったところでは、生き物を扱う場合があります。届け出や許可が必要になる場合がありますので注意してください。ほ乳類、鳥類、は虫類の場合は、頭数にかかわらず、区市町村の衛生局動物保護管理係などに届け出る必要があります。
ちなみに魚や昆虫の場合は、許可や申請はいりません。地元のクワガタムシやカブトムシをインターネット経由で売りたいという方やコオロギ(魚のえさ?)をインターネットで売りたいという人がいましたが、許可は不要です。
【お酒】
アルコール度1度を超える酒類を販売するためには、一般酒類小売業の免許が必要です。すでに持っている場合でも、インターネットで販売する場合には酒類に関する通販の免許が必要になる場合もあります。
【旅行】
旅行代理業を営むには、旅行業法等により国土交通大臣又は都道府県知事への登録が必要です。なお旅行業は、海外、国内旅行を主催する第一種旅行業、国内旅行を主催の第二種旅行業、海外、国内旅行手配及び他社主催旅行代売の第三種旅行業及びそれらの代理業と区分がありますので、注意が必要です。詳しくは、社団法人全国旅行業協会などにお問い合わせください。
(2)その他注意すべき事
なお、週末起業家の中には、ホームページの作成・運営代行をする場合も多いと思います。その時、届出が必要な商品を販売するお店のインターネット店の運営を任された場合、あなた自身にも販売代理店や販売媒介の免許が必要になります。
例えば、酒屋さんからインターネット支店を開設したいので運営代行をして欲しい言われた場合などが考えられます。他にも、モールを運営する際、テナントの中に酒屋があるなら、酒類販売の媒介の免許が必要になります。もちろん、単なるお店のリンク集なら、法的な許可は不要です。
(3)全く売っては行けないもの
インターネット上で売るかどうか以前に、そもそも法律で販売が禁止又は制限されているものがあります。そういう物の販売を考えているなら注意が必要です。
具体的には、銃刀類、毒物、危険物、麻薬類、偽ブランド品、猥褻物、架空の銀行口座、身分証明書、制服類など犯罪を誘発しやすいもの、盗品、ワシントン条約に違反する希少動植物、海外の宝くじや馬券などです。これについては警察庁などにお聞きになることをお勧めします。
なお、ここで取り上げたものはほんの一例です。他にも各種法令がECサイトで販売を制限又は禁止しているものがあります。法的な観点から扱い商品について疑問がある場合は、弁護士等にご相談されることをお勧めします。

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ナビゲーター:藤井 孝一

お名前:藤井 孝一
経営コンサルタント(中小企業診断士) 「日本を起業家で溢れる国に!」をライフワークに奮闘中。会社を辞めずに起業する「週末起業」という起業スタイルを発案、この起業スタイルを全国に普及すべく「NPO法人週末起業フォーラム」を設立。ビジネスパーソンの起業教育を行う。(株)アンテレクト代表取締役社長。著書はベストセラー「週末起業」(筑摩書房)












